昨年の夏の話ですが、私の両親(70代)と私と夫の4人で徳島の日本百名山「剣山」を登ったときのお話です。両親は色々な山を登ってきた経験者ですが、もう高齢なのでかなりゆったりとした行程で登り、しかも頂上ヒュッテ(の別館)に泊まってたっぷり剣山を楽しむ計画にしました。
私と夫は初めての小屋泊(いつもは泊まるならテン泊派)。両親は別の山で小屋泊経験が何度かあるらしい。知らなかった。
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ゆったり計画なので見ノ越から西島まではもちろんリフトを利用しました。そこからは遊歩道コースで時間をかけてゆるゆると二度見展望所経由で山頂まで・・・の予定でしたが、なんやかんやあり、剣山~次郎笈の稜線分岐から剣山山頂を目指すことに。稜線からのコースはまあまあ急登なんですけどね。両親にはさすがにきつかったのか、何度も休憩しながら登ることになり時間はかかったけど絶景を楽しみながら登れて満足そうでした。結果オーライ。
YAMAPに活動日記あります↓
https://yamap.com/activities/33809899
登頂まで
自宅を出発したのはAM4:40。途中でちよまるの散歩をしたりペットホテルに預けたりする時間を考慮して早めの出発。
AM7:10、道の駅貞光に到着。ここで合流することにしていた両親を待ちます。
自宅と実家は車で10分もしない距離なので一緒に行くことを提案したのですが、両親は帰りに気ままに動きたいから自分たちで行くわと😅
朝早い時間はここから見ノ越までトイレできそうな場所はなさげ。トイレはここで済ませておいたほうが良いかと思われます。日中はどこかしらあるかもですが。
AM8:00、車2台で道の駅貞光を出発。
AM9:30頃、見ノ越到着。お盆期間なのでリフトや登山口近くの駐車場は満車になってそうと心配していましたが、リフト周辺はさすがに満車で、少し下にある無料の立体駐車場は余裕ありでした。1階の涼しい日陰に停めることが出来たので汗だくで支度することにならなくて助かったー。(標高が比較的高い見ノ越でも真夏なので日なたは暑い!)
AM10:00、見ノ越から西島までリフトで移動。
AM10:30、登山スタート。西島からの遊歩道コースは剣山をぐるりと巻いていくので、序盤はほぼ平坦です。
この時は「三嶺ってしんどそうだし私には当分無理だろうなー」と思いながら眺めていたのですが、この日のちょうど1か月後、登っちゃいました。
3か月前に登った塔丸の話はこちら
この日、遊歩道コースは風向き的に無風で蒸し暑く、熱中症になったらいけないので何度も休憩しながら歩きました。
母が用意してくれたフルーツが冷え冷えで、生き返るような美味しさだったなあ。行動食に冷えたフルーツ良いかも。どこかの山で真似しよ。
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当初は二度見展望所から山頂までゆるゆる登る計画でしたが、両親の調子も良さそうだし少し進んで剣山と次郎笈の稜線まで行き、絶景を存分に楽しんでから二度見展望所に戻って来て山頂へ向かおうということに。
ところがいざ稜線の分岐まで足を延ばしたら、このまま稜線コースで登ろうと父が言い出しまして。一応まあまあ急登でしんどいと思うよと伝えたけど「行ける行ける!」と。
まあ休憩しながら時間をかければ登れないこともないかと父に従うことにしましたが、やはりちょっとしんどかったようで😅
救いだったのは、稜線まで出たら冷房なみにひんやり冷たい風が吹いていたこと。樹林帯を抜けてからは日差しがかなり強かったので、あの冷たい風がなかったらバテてたかも。
私と夫は両親が持てない荷物を詰め込んでテン泊と変わらないザックで登りましたが意外と余裕でした。以前、日帰り装備でこの坂を登ったときは辛かった記憶があるけど、体力がついたのか。
夫は4人分のおむすびと昼夜用のビール(ロング缶4本と350ml缶2本)、保冷用の冷凍したお茶ペットボトルなどを背負ってくれていて、テン泊超えの重量だったかも(ありがとう)。
剣山頂上ヒュッテ別館「雲海荘」での時間
お昼ごはん後は、この日宿泊する山小屋「剣山頂上ヒュッテ」へ。
剣山頂上ヒュッテ
https://tsurugisan-hutte.com/
さすがお盆期間、頂上ヒュッテの本館は満室で、私たちは別館「雲海荘」に割り当てられてました。
本館が満室のときしか雲海荘には泊まれないし、雲海荘は本館より景色がいいと聞いていたので内心「ヨシッ」とガッツポーズ😁もちろん頂上ヒュッテの方にもいつか泊ってみたいけどね。
雲海荘は各部屋に剣山系の山や名所の名前がついており、両親は「つるぎ」私たち夫婦は「三嶺」の部屋に。個室で申し込んでました。
両親はシュラフは持参なしなので布団をフルセットで予約しました。清潔で綺麗なシーツがかけられたお布団でしたが、気になる方はシュラフのインナーシーツみたいなものを持参した方が良いかもですね。自分自身が登山で汚れている可能性もありますしね。結局私と夫はインナーシーツのみで大丈夫だろうとシュラフを省いたのですが、夏場はそれだけでちょうどいいかも。二重窓を閉め切ると部屋の中はあたたかいです。
窓は二重窓だけど網戸がないです。蚊はいなかった気がします。たまにハエが入る程度。夕方になるとぐっと冷え込んで虫はいなくなったし、そもそも寒いので窓は閉めてしまいました。
洗面所の水は飲用水でした。真夏でもすごく冷たい水なので、着いてすぐ顔と手を洗ったら気持ち良かったです。
トイレは洋式の水洗。トイペは箱に捨てる形式。山頂にある綺麗すぎるバイオトイレはトイペを流せるし洋式で数が多いので、混んでいたら山頂まで行った方が気が楽かも。(女性用トイレの話です。男性用は分かりません。)
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到着後は各自部屋でゴロゴロタイム。窓から入る風が冷たくて気持ちがいい。部屋に寝転がっても美しい笹原と木道が窓越しに見えます。
父は疲れたのか部屋に着くとすぐに寝てしまったようです。暑かったしね。最後は急登だったしね。ビールを飲んだら眠くなるよね。高所は酔いやすいしね。
15時過ぎ、雨がパラパラと降り始めました。山の天気は変わりやすい。
16時過ぎ、お風呂へ。といっても湯舟から洗面器ですくってかけ湯する方式(一人5杯まで)で、湯舟につかるのは禁止です。でも温かいお湯で汗はスッキリするので全然問題なしです。いつもテン泊のときは汗ふきシートで拭くだけだもの。山で汗が流せるってだけで幸せ。
浴室には二人程度入れます。母と二人で使用しました。男女共用なので入るときは鍵をかけ、ドアの外のプレートで使用中かどうか知らせるようになっています。
山なのでシャンプー類・洗剤類はもちろん使用不可。ドライヤーはありません。髪をバッサリとショートカットにしておいて正解でした。
夕方になり、だんだん肌寒くなりました。かけ湯後はモンベルの長袖薄手ジオラインを下に着ました。ほんのり暖かくてちょうどいい感じ。
豪雨予報通知が何度も来ており、遠くの山を見ると黒い雲。雷も鳴ってそう。あの雷雲がそのうちこっちにやってくるのかと思っていたら、運よくちょっとずれて通り過ぎたようです。山頂で雷に遭うのってまあまあ怖いし過ぎ去ってくれて良かった。
あとでヒュッテのスタッフさんとお話ししたら、ここのところ雷が酷く、近くに落ちたときは外にいた登山者さんが地面を通じて感電したらしい。登山中の雷が怖いことやどういう行動をとるべきかは本で読んだ知識があるけど、実際遭遇したら冷静に動けるだろうか。。。
雨が上がったので晩ごはん前に少し外に出てみました。両親も起きてきて、ちょっとだけ木道を散策。だんだん辺りがガスりはじめ、気が付けば真っ白に。
17:30、夕食の時間。食堂に行くと既に私たち4人の席は決められており、名物アマゴの唐揚げ以外が配膳されていました。
お酒は食堂で買うこともできるけど持ち込みも可能です。持ち込み分のゴミは自分で持ち帰るのがルール。事前にビールや食べ物を持ち込んでいいですか?と聞いたのですが「ゴミを持ち帰れるならぜひどうぞ!」と歓迎ムードだったので、私たちはビールや焼酎を持ち込みました(翌日は下山するだけなので、多少荷物になっても問題なし😁)。
商品もゴミも人力で運ばないといけない山小屋では持ち込める人はそうした方がかえって助かるのかもですね。
席についてしばらくすると名物アマゴの唐揚げが揚げたてで運ばれてきました。夕食代はそれなりにお値段しますが、宿泊するならぜひこのアマゴを食べていただきたいので夕食をつけるのをオススメします!(自炊もOKですが。)
![半田素麺や煮物、漬物、ごはんと品数が多く、やさしい味付けでどれもすっごく美味しかったです。出来るだけ手作りされているようです。](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-55-960x640.jpg)
![アマゴの唐揚げは頭から丸かじり。骨まで全て食べられます。これがほんと美味しかった!](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-56-960x640.jpg)
![](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-57-960x640.jpg)
予約のときにごはんのおかわり自由と聞き、最初からおかわりする気満々だった夫がふりかけは必要というので持ち込んだふりかけ、三島食品の「鮭ひろし」。ちなみに父の名前も「ひろし」。
赤ペンで「赤霧島」と書かれたラベルが貼られたペットボトルは父がザックに忍ばせて持って来てました(インデックスラベルの活用法よ😆)。お湯割りでいただきました。
ちなみに、食堂にはお湯やお茶が入ったポットがいくつか用意されており、食事の時間以外でも自由にいただけます。お湯を沸かす道具を持参しなくていいのは荷物が減って助かりますね。温かいまま運びたい人は保温ボトルがあると便利です。
夕暮れタイム
食後はまた山頂へ。
わざわざ泊るんだから味わっておきたい夕暮れタイム。刻々と変わる空の色が美しかった。頂上ヒュッテ宿泊者しかいない静かな世界は特別感がありました。(剣山の山頂はテン泊NG)
今回私は初めての小屋泊でしたが、時間がゆっくり過ぎていくのがいいですね。テン泊だと意外とやることがたくさんあるからあっという間に夜になり、あっという間に朝が来る感じ。テン泊にはテン泊の良さがあるけど。
そういえば雲海荘の周りにアナグマかタヌキぽい動物がいました。ふっくらしてたから人間が落とした美味しいものを食べてそう。
![石鎚山方面はまだ黒い雲に覆われてた。](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-58-960x640.jpg)
![雲海荘。左側の窓が両親の部屋「つるぎ」、右側が私たちの部屋「三嶺」。](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-59-960x640.jpg)
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![地球影とビーナスベルトがくっきり。美しい。](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-63-960x640.jpg)
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![次郎笈から三嶺までの稜線の縦走路。この間にある丸石避難小屋や白髪避難小屋に泊っている人もいるんだろなあ。](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-66-960x640.jpg)
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![昼間は大賑わいだった山頂も静か](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-74-960x640.jpg)
![次郎笈はどのタイミングで見ても美しいお姿してます](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-75-960x640.jpg)
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![部屋に戻りますか](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-81-960x640.jpg)
![すっかり暗くなりました](https://nonbirinohohon.net/wp-content/uploads/2025/01/20240814-82-960x640.jpg)
20時、晩ごはんが早すぎたのでお腹がすいてしまい、部屋でカップ麺(ごま醤油ラーメン)をついつい食べてしまった😅お湯は食堂のポットからいただきました。
残り汁はもちろん、空のペットボトルに入れて持ち帰り!
21時、カップ麺を食べたばかりでしたが、真夜中に起きて星空を観るため早めに就寝しました。登山としてはそんなにハードではなかったので疲れてなかったけど、横になったらすぐ寝ていたようです。
Instagramのリール↓
ちよまるの預け先について
頂上ヒュッテはペットNGなので、ちよまるは以前一ノ森でテン泊したときにお世話になった香川県丸亀市にあるドッグホテルCOZYさんに預けました。
早朝預りOKなのと、剣山方面への移動中に割と近くを通るので都合が良いのと、何より店主さんのご自宅なので24時間常駐なのが大事なポイント。
すぐ横に動物病院があるのも安心材料です。
ドッグホテルCOZY
●WEBサイト
https://cozy-doghotel.amebaownd.com/
@cozy_doghotel
預けたのは早朝6:30。InstagramのDMで予約する際に以前利用したことがある旨も伝えておいたので、手続きは狂犬病予防や混合ワクチンの接種証の確認だけでした。
ちよまるは、預けた途端に私たちを振り返ることなく裏庭に遊びに行ってしまいました。以前泊ったことがあるのを思い出したのか?・・・お別れがあっさり過ぎw
ペットホテルに預けるとき、自分たちの勝手な都合で申し訳ない気持ちになりいつも心が痛いのですが、当の本人(本犬)は全く気にしてなさげなのです。シュナの性格なのかな。ちよまるの個性なのかな。むしろペットホテルライフを存分に楽しんでいるので毎度拍子抜けしてしまいます😅
この日の様子(COZYさんのInstagram)
2日目はこちら↓