昨年、晩秋の石鎚山に土小屋からピストンで登ったときのお話。石鎚山は天狗岳(サムネに写ってる尖った山)の標高が一番高くて1,982mなのだが、私の体力・技術的に大混雑な日にそこを目指すと周りに迷惑をかけかねないので、山頂扱いしてもらえる弥山(1,972m)で引き返しました。
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石鎚山は西日本最高峰&愛媛県最高峰であり、日本百名山・四国百名山・日本七霊山の一座でもある。とにかくいろんなタイトルをもってるイメージ。
気候がいい季節の土日祝はどえらい混雑になるのは有名な話で、石鎚山名物の鎖場は大渋滞となり鎖の途中で停滞しないといけなくなるだとか、本当の最高峰「天狗岳」も行列ができるとか、弥山山頂がギュウギュウで座る場所がないだとか、いろいろ噂には聞いていたし絶対そんな日に登りたくないわーと避けていた。
しかし2024年は何かと石鎚山の登山動画を観る機会が多く、見れば見るほど石鎚山に夫婦揃って魅せられたしまったというか、なんなら「2024年中に登らなければ!」という使命感さえ漂っており・・・
もうすぐ雪山シーズンになるし、諸々予定もあり、我が家的に11月初めの三連休最終日が今年のラストチャンス。しかも快晴予報でもうこの日しかないって感じ。
紅葉はほぼ終わっているし、この日は山頂の小屋閉め翌日にあたる日なので少しは登山者が減っているかな~と期待していたら、山頂に近づけば近づくほど大賑わいだった。恐るべし石鎚山。
●石鎚神社頂上山荘「2024山荘営業終了しました」
https://sanso.ishizuchisan.jp/news/3621
とはいえ、私たちが歩いた土小屋コースは今思えば全然少なくて、ロープウェイ山頂成就駅からの王道コースから登ってくる人が圧倒的に多かったようで、両コースの合流点以降、急に賑やかになった。家族連れ、外国人観光客、ツアーっぽいグループ、youtuberぽい人、老若男女いろいろ。
YAMAPの活動日記はこちら↓
https://yamap.com/activities/35689627
石鎚山・土小屋コース / miurさんの石鎚山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
UFOラインで土小屋へ
自宅を出発したのは朝3時半。こんなに早く出ても日帰りだとかなり遅い時間に帰宅することになりそうなので、我が家のわんこ、ちよまるも連れて行った。
ただ、石鎚山は山そのものが御神体とされており、ペットNG(介助犬はOK)なので、山行中は土小屋登山口の駐車場でお留守番してもらった。後部座席を倒し縦にも横にもちよまるが伸び伸び出来る広めのケージに入ってもらっていたけど、ちよまるからしたら長時間無人の家でお留守番するのと広いとはいえケージで何時間か待つのと(&長時間の車移動)、どっちが良かったのか・・・。
●石鎚神社頂上山荘「私有地と国定公園(ドローンやペット等に関して)」
https://sanso.ishizuchisan.jp/trekking/private-land
ちなみに、ロープウェイ山頂成就駅コースの駐車場より土小屋コースの駐車場の方が標高が高く、日中の気温が低いので、車内でお留守番させても安心ということで土小屋コースを選んだ。
5時、まだ真っ暗だったが松山自動車道の西条市手前あたりのパーキングエリア(名前失念)でちよまるの朝んぽタイム。気温は13度。ソフトシェルを着てたしトレッキングパンツの下にタイツを履いていたのに寒かった。
いよ西条ICで高速を降り、コンビニでお昼用のおむすびなどを購入。長い長い寒風山トンネルを抜け、まだ夜明け前の薄暗さの中、エグいくらい連続するヘアピンカーブをゆっくり慎重に走り(運転は夫)、やっっっっとUFOライン入口に到着。寒風山トンネルの途中からUFOライン入口に直接行けたらいいのに。
●いの町観光ガイド/UFOライン
https://www.inofan.jp/spot/recommended/n474/
UFOラインを走り始めると同時に日の出。普通に走っても綺麗な景色が続くUFOラインだが、朝焼けの石鎚山系の山々はとても美しかった。
よさこい峠でトイレに寄りたくなるくらい長時間車を走らせ(私は乗ってるだけだが)、7時20分頃、やっと土小屋に到着。
登山口近く(トイレ近く)の駐車場は既に満車だったが離れたところはまだガラガラだった。(登山開始する頃には離れたところもほぼ埋まっていた)
土小屋の駐車場の一角にあるトイレはとっても綺麗な洋式温座だった。寒かったのでありがたい!でも個室の数が少ないので注意(もちろん女性用しか見ていないが男性用もおそらく同様)。私がトイレに入っている間にちょうど団体さんのバスが到着したらしく、トイレから出ると女性たちの長蛇の列が出来ていた。早めにトイレ済ませといてよかった・・・
土小屋コースで弥山山頂まで
ちよまるのお留守番準備や登山準備に時間がかかり、結局到着から1時間後の8時20分頃にやっと登山スタート。











2日前の大雨のせいか、土小屋コースの登山道はぐちゃぐちゃドロドロの箇所が所々あり、濡れた木道がさらに泥もついて滑りやすくなっており、結構苦戦した。
ほとんどの場合、木道がある箇所は崖沿いで切れ落ちていたり歩きにくい箇所なので非常にありがたい存在なのだが、滑らないよう慎重に歩くから気疲れした。
だんだん慣れて攻略できるようになったけどね。























平地を歩いている時は何ともなかったのだが、坂道を登り始めるとトレッキングパンツの下に履いていたサポートタイツの生地が妙にゴワゴワして足を上げにくく、縫い目が擦れる感じもしてどうにもこうにも不快になっていた。昔ランニング用に購入し、何度か登山でも履いたことのあるcw-xのタイツなのだが、古すぎて生地が劣化していたのか、ここ数年サポートタイツ無しで登山していたからなのか、違和感ありあり。
何度も休憩しながらなんとか耐えて歩いていたのだが、土小屋コースと成就コースの合流地点以降はひたすら登りが続くゾーン。もう耐えられないと合流地点の少し上にある二の鎖小屋のトイレでタイツを脱いだ。(ここで脱いでおいて大正解だった!)
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二の鎖小屋より上にトイレはない。山頂の頂上山荘には宿泊者向けのトイレがあるんだろうけど、日帰り登山者は利用できないっぽい。それと、二の鎖小屋トイレはチップ制で、現金(小銭)かトイレクーポン(というのが石鎚山にはあるらしい)が必要。どの山でもトイレチップ用に小銭を持ち歩かないといけないのは重いし面倒だなと思っていたのだが、トイレクーポンは紙だから軽いし面白い制度だなー。




鎖回避の迂回路階段はタイツを脱いだ効果か最初はサクサク歩けており、余裕じゃんと思いきや・・・しばらくして急に脚が鉛のように重くなり休み休み登るはめに。そんな感じの人が多数いた。やはり迂回路階段は噂通りしんどかった。甘く見てはいけない。
土小屋コースを歩いているときに追い抜いていった人たちはほんとに足が速くて、私もそれなりに頑張って歩いているのに全然ダメだなあと悲しくなっていたのだが、迂回路階段で同じように何度も休んでいる人たちは成就コースから合流したっぽく、あれ?土小屋コースってもしかして健脚者・ベテランさんが多いルートなのか?と思ったりしたのは内緒の話。
石鎚山の弥山山頂
11時半頃、ヘロヘロになりながら弥山山頂になんとか登頂。案の定、山頂は大混雑のライブ会場みたいな状態だった。さすが百名山。














思えば、石鎚山の前に登った仙丈ケ岳(結局小仙丈ケ岳で断念して下山したけど)も三嶺も、山頂に着くと悪天候で何も見えないという不運が続いていたので、やっと晴れ登山が出来たことが嬉しかった。
お昼ごはんを食べ、景色をたっぷり堪能し、頂上社を参拝し、頂上山荘の売店でステッカーを購入。頂上山荘は前日で小屋閉めされたけど、売店だけはこの日のお昼過ぎまで営業されていた。
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土小屋コースで下山
さて、下山します。下山ももちろん、鎖は回避。二の鎖小屋まで迂回路で下り、土小屋コースで登山口へ。















瓶が森方面の様子をみて、きっとUFOラインはガスガスで視界が悪そう、そんな中、くねくねした細い道を運転するのはしんどそうという話に。行きで思った以上に距離があると感じたのもあったし。
遠回りになるけど石鎚スカイラインで松山に出た方が早いかもねえ、なんて言いながら未知の石鎚スカイラインを利用してみることに。
ところが、UFOラインと違い片側一車線&幅広い道で運転は快適そうだったけど、遠い!長い!
しかも松山市内に近づくにつれて渋滞にはまることもあり、かなり時間がかかってしまった!
結局UFOラインを慎重にゆっくり走った方が早かったんじゃないか説。こればっかりは比べられないから真相は分からないけれど。
岡山から土小屋コースで石鎚山に登りに行くのはアクセスが悪すぎるので日帰りだと結構きつい。移動に費やす時間があまりに長すぎる。せっかく行くなら下山後にUFOライン沿いの瓶が森でテン泊するか、石鎚スカイライン沿いのどこかのキャンプ場に泊るか(ちょうどいいのがあるかどうかは調べていない)。そんなお楽しみを組み込んだ方が満足できる気がした。
あ、そうそう。石鎚スカイラインからみた石鎚山は尖ってて全然違う山みたいだった。槍みたい。ほとんど写っていないブレブレの写真しかないので載せられないのが残念だが、夕日に染まる槍みたいな石鎚山、なかなか良かったです。
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